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宇宙旅行キャンセル
01:56
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大女優のキャリー、銀河の色
花のように並ぶサーリネン
何処へいけばいいの?鉄くずの女
血の通わない定型文
あの子が待ってるの、鉄くずの女
ああ早く醒める 醒める前に
やがて六畳間 白日の下
あの日の嘘と共に晒す
どうすればよかった?哀れな女は
夢想するしかない結末、粗末
こうすればいいよと、憐れんだ今日は
首にあたる熱 本当の宇宙
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2. |
イカの名前
01:58
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人道に則って煽ります
槍も剣先も甲乙付けがたく
紋の入った拳で尖る
東の風穴、南の海峡
花は薄紅、星空は錆に紛れ
姫と獅子は幻の岬を行く
半ばあやふやな王様とチャレンジャーは
神の頭で盃を磨き
やがて、落ちた雷で尻が焼け
蛍の袖は赤く染まった
モザンビークの海は美しい
直線距離一万キロ
アルゼンチンで生まれ
ニュージーランドで死ぬ
耳に蛸、ならば口に烏賊
噛めば噛むほど味が出るだなんて
そんないい話はないじゃないか
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3. |
空がアスファルトを撃ち抜いている
02:18
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空がアスファルトを撃ち抜いている
少女は世界一安全な場所を探している
冷めたカフェオレがこちらを見つめている
写真の中では上手く笑えている
ラジオから空々しい曲が流れている
女の背中が丸まっている
男の鼻歌に犬が吠えている
空がアスファルトを撃ち抜いている
少年は重すぎる鞄を憂いている
猫が孤独とは何か考えている
画家は寓意的な絵を描いている
空がアスファルトを撃ち抜いている
空がアスファルトを撃ち抜いている
ビールのCMみたいな人生に憧れている
ふと思い出した歌を口ずさんでみる
仏壇に供えられた花が枯れている
窓辺には虫の死骸が落ちている
うるさい喝采は無数の野次に聞こえる
女の背中は尚も丸まっている
画家の絵はまんまと称賛される
猫は結局ひとりで死んでいる
浅はかな朝を迎え、寄る辺ない夜を見送る
今にも切れそうな細い糸で繋がっている
弾痕を残そうとも明日には消えている
空がアスファルトを撃ち抜いている
空がアスファルトを撃ち抜いている
空がアスファルトを撃ち抜いている
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4. |
ねじれるワルツ
01:45
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ほんの瞬く間にカタストロフィ
特に感慨もなく
踵を鳴らしてレヴェランス
舞台袖から覗いた目、目
遥か昔からのフィロソフィ
崩壊しつつある
誰の手も取らずにアチチュード
トワエモワ、永久は消え去りて
どこかがおかしくて
誰も気付かないで
ほどけそうになくて
どこかがおかしくて
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5. |
グラスホッパー
02:05
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彼女の瞳は少し茶色がかっているのだと人づてに聞いた
あの高いところになっている木の実は赤色なのだとも
蛸の足は何本なのか
茶渋はどうすれば取れるのか
円周率の24桁目
輝く星の寿命
目の前の空の高さ
君の手の温度さえ
僕は何も知らない
僕は何も知らないのだ
靴底を何度も踏み鳴らして
今か今かとその時を待っている
二の足を踏むなと、列をなす蟻は嗤うけれど
僕はその時を待っている
跳躍するのだ、たとえどこにも届かなくとも
ああ、あいつは跳んだのだなと
誰かがそう思ってくれたなら、もうそれだけで
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6. |
saigonobannsann
01:14
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いただきます
神も品行も死んだ
とっておきのカトラリー引っ張り出して
ベジファーストなんて言ってられない
悔いのないよう詰め込まなくては
ステーキ寿司カレーハンバーガーラーメンパフェ
この中でユダは誰
探したところで意味はなく
全ては私の胃に消える
ごちそうさま
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7. |
毎秒刻む
01:46
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ゆで卵は生卵に戻らず、思春期の少女に揺り籠はもういらない
咲いた花は芽にはかえらず、壊れた心は二度となおせない
今日の太陽は昨日の月に会えず、星はたゆまず回り続ける
口から出た言葉は腹には戻らず、必ず君を傷つけた
ねじ巻きのバレリーナは踊る前には戻れなくて、早く止まれと泣いている
生まれてきた赤ん坊は、子宮にかえりたいと泣いている
あの頃に戻りたいと、よく見知った少年が泣いている
覆水は盆にかえらなくて
取り返しがつかなくて
不可逆的で
秒針の鼓動は、絶望しながらも戻らなくて
止まらなくて
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8. |
ファッ〇ス送れない
02:36
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あそこにビルが建つらしい
指差したコンビニはどこか草臥れている
街が明るくなるのはいいことだ
喜色の滲んだ声に、心は凪いだ海
さざ波を立てる価値もないのだと
私の中の少女が言う
きっかけはいつだって些細なものだ
穴ぼこのジェンガに指をかければどうなるのか
あとは言うに及ばず
品揃えも治安も悪く、冴えない男が店長で
それでも、あなたに初めて会えた場所だと思うと
少しは愛おしかったのだ
見送る四角い背中に
いいことがありますようにと下品な指を立てた
ただの一度も振り返らない、そういうところがまた穴をあけるのだけれど
もはや傷心する少女はいない
淀みない足取りで家に帰り、
少しでも特別な日であるようにとシャンパンをあけた
スマホの代わりに固定電話
さよならも恨み言も全てFAXで
下4桁 さん、に、いち、ゼロ
デジタルなアナログ作業、少しだけの反骨精神
不毛なやり取り、SAN値はゼロ
ねえ、あなた
FAX持ってなかったよね
何も知らないままどうぞ誰かとお幸せにね
面倒くさい女は、シャンパンを一瓶あけてしまったわ
せめて、私の中の少女が泣きでもしてくれたら
少しはドラマチックになれたかもしれないのに
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9. |
灰
02:01
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この世界の何処かで
彼は一生を絵に捧げた
彼女は全てを捨てて愛に生きた
あの子は目を輝かせて夢を語った
あの人は悪くない人生だったと日向で微笑んでいた
蜂は嘘みたいに甘い蜜を作った
ハムスターは回し車を鳴らした
星は賢者を導いた
この世界の何処かで
男は使命という字に憧れた
何かを燃やしたくて、ライターを握りしめていた
燃やした後には灰になって
風に吹かれて消えたかった
燃やす前から灰だったのだとは知らずに
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10. |
ブッカー
02:04
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今天很痛苦
明天很痛苦
救恩在哪里
没人知道
没人知道
一遍又一遍
星星転了
牧羊人看
在光的前面
理面有什么
没人知道
没人知道
有神和佛吗
没人知道
没人知道
虚無
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